今の庶民はキャンブルをするほどの余裕なし!

朱に交われば赤くなる

爺は貧乏学生の大学時代に浦和競馬場でアルバイトをしていた。
当時の仕事は出走前の騎手の体重を測定し、規定体重になっているかをチェックし、レース終了後、再度チェックする前検という仕事であった。
当時はパソコンなんてなかったから全て手計算であった。もちろん馬券の集計も配当金の計算も手計算だったのだから、今考えれば大変なことをしていたものだと思う。
当時の馬券はレース番号、馬番号、等パンチで打ち抜いてあったように記憶している。
アルバイトをしていて一人の予想屋さんと親しくなった、そして、いろいろご教授頂いた。

予想屋さん「人間てのは朱に交われば赤くなるんだよ!」
爺    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
予想屋さん「最初はネクタイを締め、背広を着て、パリッとした格好で競馬場に来るのさ」
爺    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
予想屋さん「そのうちネクタイがなくなってくる」
爺    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
予想屋さん「次に背広がなくなってくる」
爺    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
予想屋さん「そして、ひげが伸び放題になり、頭の毛もぼさぼさになって来るのさ」
爺    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
予想屋さん「最後には、馬券を拾って歩くようになっちまうんだ!君たちには将来があるん
だから、今のうち、よく見ておくんだよ!」
爺    「ハイ、ありがとうございます、肝に銘じておきます」
予想屋さんのその言葉は爺の人生において、大いに役立ったのは言ううまでもない。
しかし、その予想屋さん当たらなかったなあ~