現代版「姨捨山」なり。

後期高齢者医療制度

後期高齢者医療保険制度が動き出した。小泉内閣時の数の論理で強行採決した法律である。
今、日本中の高齢者が慌てふためいてお役所に問い合わせている。

「貧乏人は麦を食え!」
といった政治家がいたが、今は、
「後期高齢者は医者にかからず早く死ね!」
と言わんばかりの法律なのだ。
法改正で高齢者の医療費が3,000億円も浮いてくるのだそうだ!
何兆円もの厚生省や社会保険庁の無駄遣いに対して何等手を打たず、日本の高度成長を支えた年金生活者である高齢者からむしり取るとは言語道断である。
出口を全く押さえず、入口ばかり広げたって、ザルに水を流すようなものだ!
そんな改正を国民は納得しないし、あきれ返って言葉も出ない。
しかし、考えてみれば、そんな法律を創った政治家を国民は選んだわけだから、国民が悪いことになる。
国民一人一人が真剣に参政権を行使して、政治家を選んでいたら、日本は替わるのだろうかと考えたとき、ふさわしい政治家不在ということもあり得る。
キューバはアメリカに経済封鎖され貧しいにもかかわらず、国民の医療費と大学までの学費は無料なのだそうである。
結局、国民が安心して暮らせるか、暮らせないかは、その国が豊かか、貧しいかではなく、その国を動かすお偉いさんの考え方ひとつなのだ。
過去のしがらみと献金まみれの日本の政治家がそんな決断するわけはなく、年金生活の後期高齢者のことなんぞ考えたこともないであろう。