いつの世も振り回されるのは、庶民なり!

金融緩和は誰のため

いま日本は日銀による金融緩和により円安、株高の状況になっている。
二十数年に亘るデフレを脱却し、年2%のインフレにするというのだが、本当にデフレだったのだろうか?
消費力より生産力が大幅に上回る成熟社会となった日本は家中にモノがあふれ、買いたいという魅力ある商品はなく、消費が低迷、企業はコスト削減のため、安い賃金を求めて海外へ、そして日本は空洞化してしまった。
そんな時、金融緩和したって、だぶついたお金は庶民には回ってこない。
市中のお金は株や不動産や貯金へと回ってしまうであろう。
銀行や企業は大きな利益を出し、法人税まで減額されているのだからおかしな国になったものだ。
そして、企業の雇用形態は正社員は極力少なく、請負社員・契約社員・派遣社員が半数以上を占めて、利益を雇用の調整で補っているのだから、あきれてものも言えない。
当然、企業の利益は賃金として社員への還元はなく、だぶついたお金は企業の内部留保となって消費に回らないのである。
その結果はデフレ脱却は不成功に終わり、国の借金が1,000兆円を超え、破綻へと突き進むのが堕ちであろう。